二人制審判の勉強



(8)二人制審判の球審編(1)

首都圏野球審判協会・二人制システム勉強会

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 ストライクのコール&ジャッジは「こぶし」を握り締めて上げるように教わりました。だが、「こぶし」を上げるということは「アウト」のコール&ジャッジと同じではないかと最近思うようになってきました。

 2ストライクまでの「こぶし」そのものがおかしいのではないでしょうか。そんな折に昨年の高校野球・神奈川予選でいわゆる「振り逃げ3ラン」がありました。詳細は省かせていただきます。

 塁審の「こぶし」はアウトを表しています。球審の「こぶし」は2ストライクまではアウトではありません。同時に3ストライクの「こぶし」もアウトではない場面があります。

 そこで最近、審判仲間と話し合い「試験的」にこんなコール&ジャッジをやってみることになりました。これはあくまで「試験的」で全審判員に押し付けるものではありません。

 写真1のように「ストライク1」「ストライク2」は腕を横に出し、人差し指でダーツを投げるようにコール&ジャッジをします。


写真1


 写真2は完全捕球の「ストライク3」です。「こぶし」でアウトのコール&ジャッジをします。このコール&ジャッジは各自の独自のスタイルでいいと思います。また、場面によっては強くとも弱くてもいいと思います。


写真2の(1)



写真2の(2)

 空振り三振などは「こぶし」を上げるだけでいいと思います。肝心なことはアウトをしっかり分ってもらうことです。



写真2の(3)


 写真3は「ストライク3」が完全に捕球していない状態で、打者が一塁へ走れる条件の場面です。球審は人差し指を上げて、「ストライク3」または「スイング」そのあとに「ノー・キャッチ」とベンチはもとより塁審にも聞こえる声でコール&ジャッジすることです。
 肝心な事は「こぶし」でこの場面はコール&ジャッジしないことです。


写真3の(1)


写真3の(2)


 先日、テレビでメジャーの審判員が「ノー・キャッチ」の場面を、両腕を小さく2回広げてゼスチャーしておりました。やはりアウトの「こぶし」はしておりませんでした。


(2008年4月1日)


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