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(10)二人制審判の球審編(3) 役割分担 首都圏野球審判協会・二人制システム勉強会 |
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二人制審判システムと二人審判の違いはどこにあるのでしょうか。選手の眼で見ますと「二人いるだけで各塁の判定がしっかり見られるから良い」という答えが返ってきます。これも一理あります。 私達も「二人制審判」をはじめた頃には、球審はホームベースだけを見ていました。塁審は3つの塁だけを見ていました。これが一般的に言われます「二人審判」です。 「二人制システム審判」とは、それぞれの役割分担を決めます。ノーランナーの場合は、塁審は外野手のボールがミットからこぼれ落ち「ノーキュッチ」のコール&ジャッジをして、さらに外野手がどこに投げるかを確認しまして、ホームベースまで走っていきます。
とくに二人制審判システムは役割分担を明確にすることが大切です。そして絶えずお互いが厳しくチェックすることです。 二人制審判システムの基本は役割分担です。役割分担の基本が実践できまして「応用」ができると思います。はじめから「応用有り」ではいけないと思います。 先日、走者1塁の場面で、ライト線上にフライが上がりました。フェアー地域で「お手玉」をしながらボールをファール地域に落としました。当然「ノー・キャッチ」の声が球審から出なければいけません。 その前にマスクを持っている左手で「フェアー」のポイントをしてから「ノー・キャッチ」とコール&ジャッジします。これにより塁審は次の行動に移りやいいのです。 この時、球審は無言でした。守備側からは「キャッチしている。アウトだ」。攻撃側からは「ノーキャッチだ。フェアーだ」の声が上がりました。 1塁、2塁間にいました塁審にも「ノーキャッチ」は確認できました。線上なのでフェアー、ファールは分りません。球審は無言だからといって塁審は「助け舟」を出してはいけません。 もしも「フェアー」のゼスチャーをしながら「ノーキャッチ」などとコール&ジャッジをしましたら、攻撃側から「見えるわけが無いでしょう」と言われます。 球審曰く「無言はフェアー」で押し切りました。あとで聞きますと「分かっているのですが、金縛りにあって声がでなかった」とのことです。 二人制審判システムは「役割分担」が根幹です。特に硬球、準硬球は打球にスピードがありますので、一瞬の「躊躇」が誤審につながりかねません。 写真のような広いグランドでの準硬式の二人制審判システムはやりがいがあります。
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(2008年5月1日) |