白 球 男 児
今年の第84回センバツ高校野球大会は、1月27日に毎日新聞大阪本社で選考委員会が行われて、大会に出場する32校が決定し、3月15日に大阪市内で組合せ抽選会が行われた。
大会日程は、3月21日〜4月1日の12日間を予定していたが、大会開催中に3日間の雨天による順延があり、決勝戦は予定より3日遅れて4月4日に行われた。
今年のセンバツ大会の観戦については、行くか止めるかで心の中でひと悶着あったが、今年の観戦で10年連続という節目の年でもあり、ここで観戦を断念するわけにもいかず、センバツ大会最後の観戦と心に決めて、甲子園まで出かけることにした。
今年のセンバツ大会の選手宣誓を行ったのは、石巻工業高校主将の阿部翔人君である。
『宣誓。東日本大震災から1年。日本は復興の真最中です。被災された方々の中には、苦しくて心の整理がつかず、当時のことや亡くなられた方を忘れられず、悲しみに暮れている方がたくさんいます。
人は誰でも、答えのない悲しみ受け入れることは、苦しくて辛いことです。しかし、日本が一つになり、その苦難を乗り越えることができれば、その先に必ず大きな幸せが待っていると信じています。
だからこそ日本中に届けます。感動・勇気・そして笑顔。見せましょう、日本の底力・絆を、我々高校球児にできること。それは全力で戦い抜き、最後まで諦めないことです。
今、野球ができることに感謝し、全身全霊で正々堂々とプレーすることを誓います。石巻工業高校主将・阿部翔人』
時間にして2分15秒の、力強い見事な宣誓であった。
http://www.youtube.com/watch?v=gLkJyeqhr3I
福岡に住む故郷の弟を観戦に誘うと、一度甲子園で高校野球を観たかったとのことで、故郷の弟は博多駅から、私は東京駅から共に新幹線を利用して、関西を目指すことになった。
同時刻くらいに博多駅と東京駅を発車した場合、新大阪駅到着は10分ほどの違いしかなく、時間的なずれがほとんどなかったので、この点については非常に助かった。
私は3月26日(月)早朝の5時に起床し、江戸川区小松川の河川敷グラウンドでこの日から始まった、東部個人タクシーリーグの8時半からの開会式に出席し、午前10時からのリーグ戦を2試合務めた後、グラウンド〜平井駅〜秋葉原〜東京駅へと移動し、午後3時10分発の新幹線に乗車、新大阪駅に同5時40分に到着。(弟は3時30分博多駅発で東京駅に5時50分着)
新大阪駅に約10分先に到着した兄である私が、博多駅から乗車した弟が到着するホームまで迎えに行くことは事前に打ち合わせ済みであったが、博多駅発と東京駅発の新大阪駅への到着時間は寸分の狂いもなく、予定通りに弟をホームまで迎えに行くことができた。
新幹線の新大阪駅から在来線に乗り換えて、一つ隣りの駅のJR大阪駅に到着。
予約済みのビジネスホテルまで道が分からず、混雑する人混みの中で通行人に何度も聞いて、やっとの思いで3日間厄介になるホテルへ無事に到着。
弟との大阪での初日の夕食は、再会を祝して?ホルモン料理を肴に、酒を胃の中に大量に流し込むことになった。
明けて甲子園観戦初日である。
ビジネスホテルから梅田地下通路(通称・梅地下)を10分近く歩くと、JRや阪急・阪神電車などの私鉄の始発駅が入り組み、混雑する人混みに揉まれながら、阪神電車の切符売り場に到着。
阪神甲子園行きの往復券の切符を購入。(片道260円)
阪神甲子園駅には、姫路行きの特急電車等に乗ると、約20分程度で到着する。同駅から阪神甲子園球場の入場券売り場までは徒歩で4〜5分の距離にあり、入場券売り場に並んで切符を購入し、球場内に入場・・・。
観覧席はNHKの放送席や記者席があるが、毎回この周辺の空席を探して着席することにしている。このような同じ行動を繰り返して、3日間を過ごすことになった。
さて、以下は3日間の試合観戦記であるが、試合の寸評などは省略し、得点経過・試合時間・本塁打・審判員などの記載に留めた。
27日(火)大会6日目
第1試合(1回戦)
別府青山 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
関東一高 0 0 1 0 0 0 0 0 X 1
試合時間:1時間44分
審 判 員:(球審)若林(塁審)高山・乗金・前坂
第2試合(2回戦)
浦和学院 0 0 0 0 0 0 0 2 0 2
三重高校 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0
試合時間:1時間41分
審 判 員:(球審)元雄(塁審)前多・戸塚・鈴木隆
第3試合(2回戦)
大阪桐陰 0 0 0 0 0 3 1 0 1 5
九州学院 0 0 0 2 0 0 1 0 0 3
試合時間:1時間42分
本 塁 打:笠松・藤浪(大阪桐陰)
審 判 員:(球審)土井(塁審)橘・山口・高木
28日(水)大会7日目
第1試合(2回戦)
健大高崎 2 0 0 0 0 0 0 0 1 3
神村学園 0 0 0 0 1 0 0 0 0 1
試合時間:1時間45分
審 判 員:(球審)田中(塁審)池・倉谷・大槻
第2試合(2回戦)
作新学院 0 0 0 1 0 0 0 2 0 1 4
鳴門高校 1 0 0 0 0 2 0 0 0 2X 5
試合時間:2時間01分
本 塁 打:高山(作新学院)
審 判 員:(球審)野口(塁審)堅田・宅間・北田
第3試合(2回戦)
光星学院 0 0 3 0 5 2 0 2 1 13
近江高校 0 0 0 0 0 0 0 0 1 1
試合時間:2時間05分
本 塁 打:城間(光星学院)藤原(近江高校)
審 判 員:(球審)小山(塁審)西貝・金岡・藤野
29日(木)大会8日目
第1試合(2回戦)
愛工名電 0 0 4 0 0 1 0 1 3 9
履正社高 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2
試合時間:2時間25分
審 判 員:(球審)小谷(塁審)土井・美野・古川
第2試合(2回戦)
横浜高校 1 1 1 0 0 1 0 3 0 7
聖光学院 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
試合時間:2時間11分
本 塁 打:柳(横浜高校)
審 判 員:(球審)三宅(塁審)小林・金丸・岸
第3試合(2回戦)
関東一高 0 0 0 2 0 0 0 0 0 2
智弁学園 0 0 0 0 0 0 0 1 0 1
試合時間:2時間15分
審 判 員:(球審)尾崎(塁審)日野・西貝・野口
今回の第84回選抜大会で観戦した試合は、大会6日目の第1試合から大会8日目の第3試合目の3回終了までの9試合で、計76イニングとなった。
凡戦の試合も多かった中で、一番面白かった試合は、鳴門高校対作新学院の試合で、9回を終わって3対3の同点、延長戦となり10回の表に作新学院が1点を入れて決着はついたかに思われたが、その裏に鳴門高校が二死満塁から7番打者の日下選手が、42年ぶりの8強を決めるレフトオーバーの決勝二塁打を放って、センバツ史上初となる2試合連続となる延長サヨナラ試合を達成した試合であった。
9試合の観戦の中で、柵越えのホームランを6本観ることができた。
甲子園の観戦から帰宅した後の準決勝戦の試合で、2試合とも審判員のミスジャッジと思われるケースがあったようであるが、高校野球ということで、大きな騒ぎにならず幸いだったと思っているが、新聞紙上では渡辺監督猛抗議実らず・・・横浜判定に泣くとあり、写真では踏んでいるように見えるが・・・、とあるが、私からは、完全に本塁ベースを踏んでいるとだけ申し上げておきましょう。
悪天候のために26年ぶりに順延となった決勝戦は、大阪桐陰高校(大阪)が光星学院高校(青森)を7対3で下して、2年ぶり5回目の出場で初優勝を果たして、第84回センバツ大会は幕を閉じた。
29日の第3試合は、最後まで観戦したい好カードだったが、弟が早目に帰ることを希望したので、同調することにして3回の表裏の攻撃が終わったところで席を立った。
甲子園の観戦も終わり、共に我が家を目指すのみとなったが、私は阪神甲子園〜梅田〜大阪〜新幹線大阪〜東京〜上野〜取手の各駅を経由して、駐輪場に預けたバイクに乗って自宅へ午後8時30分に到着。
弟も福岡の自宅へは大体同じ時間帯に着いたのではないだろうか・・・。
このようにして、今年のセンバツ大会の観戦を終えることができた。
4カ月後に行われる選手権大会も是非、観戦に出かけたいと思っているのだが、果たして・・・? |