#47 Ump.
6月20日(水)、今日はニューヨークからバスでボストンへ向かう。
その前に朝の腹ごしらえ。ホテルの一階に併設されているフード・コンビニでコーヒーとホットケーキを食す。何時食べてもうまいし、幸せだなァと感じるときである。
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フードコンビの店内。こんなに狭い店内だがテーブル席もちゃんとあるんだ。何たって店員さんの応対がとっても良い。ニューヨーク市警のお巡りさんの御用達とか?・・・ |
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メープルシロップの甘さとベーコンの塩辛さの仲を取り持つホットケーキのハーモニーが絶妙。それにコーヒーの組み合わせはアメリカンスタイルのブレックファーストだ。スクランブルエッグがあればなお良いのだが・・・ |
バスの出発地は42丁目にあるPort Authority Bus Terminal。ホテルから歩いて五分足らずのところにある。ここの地下から8時30分発のGrey Hound Busで約四時間のバスの旅である。
チケットは既にネットで購入してある(予め予約していないと乗れない事もある)値段は$14。安いっ!
バス待ちの列に並んでいると、友人の一人が「チケットがない!」と青ざめた。
さァ〜、たいへんだ。チケットを買い直しに一階のカウンターへ一目散。
「チケットを紛失しちゃったんです!8時30分発のボストン行きに乗れますか?」同じバスに乗れるかどうか気が気ではない。
ここでもいたんですヨ、幸運の神様が・・・(それは多分「野球の神様」かしらん)係員の懸命の努力の甲斐あり同じバスに乗れましたァ。よかった〜!
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途中、サービスエリアでトイレ休憩をとる。集合時間に遅れると見切り発車オーライだ |
約15分の休憩後、バスはまた高速道路をひた走り。ボストンが近くなったせいか建物が密集してきた。
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マサチューセッツ・ターンパイクの料金所。いよいよマサチューセッツ州へ入る |
ヤッホ〜、ボストンだ。Prudential Center が見えてきた。
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車窓の遠くにプルデンシャルセンターが見えてきた(アンテナが突き出たビル) |
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車窓の風景。ボストンはこの様なレンガ造りの建物が至る所にある |
バスは予定通り12時半にボストンの終着地South Stationに着いた。
ここから地下鉄(MBTA)に乗り宿泊先の「Holiday inn Brookline」へ向かう。
たしかGreen LineのCに乗って、降りる駅はSt. Paul だったと思うんだが・・・?
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サウス・ステーションの内部。この地下から地下鉄が延びている |
ちょっと不安になり近くにいた大学生風の青年に聞いてみた。
「Excuse me. I’m going to our accommodation Holiday inn Brookline. Which train dose it take to St. Paul Stop?」
(すみません。ホリデイ・イン・ブルックラインに行きたいんですが、どの電車に乗ればセント・ポール駅に行けますか?)
「ホリデイ・イン・ブルックラインへ行くんですか?それでしたらPark Street駅でグリーンラインのCleveland Circle行きに乗り換えるとセント・ポール駅に行けますヨ」
??驚いた!まさか日本語で返事が返ってくるなんて・・・。日本語が実に上手い。
何処で日本語を覚えたの?と聞いてみた。そしたら、その彼は香港にある日系の銀行に勤めていてその関係で習ったと答がかえってきた。イゃ〜驚いたね・・・こんなこともあるんだと。
ボストンで二泊するホリデイ・イン・ブルックラインはセント・ポール駅の直ぐ目の前。
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閑静な住宅地の一角にあるホリデイ・イン・ブルックライン。フェンウエイ・パークへ行くにしてもダウンタウンへ行くにしても立地は最高 |
地元の人の話ではこの地域にはクオリティーの高い人たちが住んでいるという。治安も安定していて夜中に一人歩きしても危険性はほとんど無いという。
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小道を一歩入ればその道沿いには木立が舞い、緑溢れた閑静な住宅地だ |
観光案内書に出てくるかのBeacon Streetは目の前。第35代アメリカ大統領John F. Kennedy(ケネディ一家)の生家も近い。また、Fenway ParkのあるKenmoreやBoston美術館も至近距離である。
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ホテルの前のビーコン・ストリート。前方はケンモア方面に、後方はHarvard StreetやBeals Streetにあるケネディの生家に行ける |
ホテルのチェックインを済ませたら、急に腹がグーッとなる。昼飯を喰おうということになりQuincy Marketへ行ったは良いが、この中で友人二人とはぐれてしまった。
仕方なく一人で昼飯を食べ、Boston Common(ボストン中央公園)の方へ上って行くことにする。
途中、Old State House(旧マサチューセッツ州議会議事堂)を眺めたりしながら、MBTAのGovernment Center Stationでグリーンラインに乗りフェンウエイ・パークへ向かった。
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1713年に建てられたOld State House。外壁の時計は5時10分前を指しています |
さァ〜、開場100周年を迎えたフェンウエイ・パークへ入るゾ。
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ヨーキー橋を渡ったゲートAに掲げられた100周年を記念する横断幕 |
入場のするときには手荷物検査があり、パスするとバッグやかばん等に緑や紫のテープを巻いてくれる。
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手荷物検査を終えるとこの様なテープを巻き付けてくれる。今日はグリーンの、翌21日はバイオレットテープだった |
中に入ると至る所に「Fenway Park 100」の文字が目に付く。
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チームストアーに飾ってあったFenway Park 100Yearsのパネル。これも売物 |
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隣に座った人が着ていたユニフォームの袖にはFenway Park 100th Anniversaryの刺繍が縫いつけられていた |
今晩のゲームはMiami Marlins戦。試合前には「National Anthem(国家斉唱)」があり、Plate Meetingの後、Red Soxのナインがそれぞれ紹介されながら守備に就いて行く。
今日の先発にレッドソックスが左腕Felix Doubront、マーリンズは右のRicky NolascoをたてPlay ball!
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今日の座席の一塁側外野席からはこんな風に球場内が見える。一塁はマイク・ディミューロ審判員 |
マーリンズは初回、Jose Reyes、Hanley Ramirezの連続安打、Giancarlo Stantonの併殺打の間にレイエスが生還し先取点を取る。
二回にもJustin Ruggianoの右翼二塁打、Omar Infanteの投前バント安打、Gaby Sanchezの三塁ゴロでルジアーノが得点。
更に四回、先頭のLogan Morrisonが中翼越え7号ソロ、、続くルジアーノの中越え三塁打、サンチェスの中前などで二点を返す。七回にはJohn Buckの左翼越え本塁打で一点を加点した。
マーリンズはこの試合ヒット15本を打つも5点止まり。
一方のボストンは二回、David Ortizが三振二死後、Jarrrod Saltalamacchia、Kevin Youkilisの連続安打そしてMike Avilesの9号本塁打で三点を返し逆転。
また、三回にはDaniel Nave、Ryan Kalishの連続安打、オルティスは敬遠で走者満塁。続くCody Rossの左翼二塁打で三点を加え試合を優位に進めた。そして4回、アヴィレス、ナヴァ、カリッシュを塁に置き、主砲オルティスの18号満塁本塁打が飛び出した。さらにサルタラマッキアの13号本塁打などでこの回合計六点、さらに八回にも二点を返した。
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ネット裏から右翼方向を望む。黄色の右翼ファウルポールは「Pesky’s Poll」と呼ばれている。
その右上には、展望台に灯がともったプルデンシャルセンタービルが見える。注:Johnny Peskyは1940年代から50年後半に活躍した内野手(遊撃手)で、テッド・ウイリアムス等とプレーした。背番号6はレッドソックスの永久欠番 |
試合はレッドソックスがマーリンズの繰り出した四投手に対しめった打ちの16安打、15点を挙げ15-5で大勝。
いつものことながら八回裏、レッドソックスが攻撃に入る前にNeil Diamond歌う「Sweet Caroline」が流れ出した。今はレッドソックスの応援歌になっているが、以前からそのいわれが気になっていた。
どうして「スウィート・キャロラインなの??」、「なんで??」
(実は、9月12日付け朝日新聞夕刊の毎週水曜日に連載されている「大リーグが大好き!」を読んでその理由が解った。球場の音楽担当の女性が「なんとなく流し始めた」というのだ。それが評判になり現在も続いているという。この記事を執筆している向井万起男氏は大の大リーグ通で、筆者の知人である。
大リーグに興味のある方は、それらをまとめた本「米国の光と影と、どうでもイイ話」を読んでみてください。面白いこと間違いなし!)
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ネット裏から本塁方向を望む。球審ジム・ジョイスのセットの高さに注目 |
この試合のアンパイアーは球審Jim Joyce、一塁Mike DiMuro、二塁Vic Carapazza、三塁James Hoye。
この中で我われに馴染みがあるのはジム・ジョイスとマイク・ディミューロの二人であろう。
ジョイス審判員はひげを蓄えた審判でも知られるメジャー23年の大ベテラン。
今日の試合でもベテランの味が良く出ていた。なにせ落ち着いたメカニックは観ていて非常に参考になったし、風格があったねぇ。
そうそう、UDCが行った東日本大震災チャリティ・オークションに自身のジャケットなどを寄付してくれました。彼は慈善活動にも熱心に取り組んでいます。
一塁のディミューロ審判員はメジャー13年を数える中堅審判員で次代を担う一人である。
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走者一塁でGoes outするマイク・ディミューロ |
1997年6月5日、横浜対中日戦で打者大豊選手にストライク・コールをした際、その判定に不服を申し出た大豊選手や星野中日監督(当時)以下コーチ陣から暴行を受けた事件は審判仲間では有名でしょう。
「大リーグの審判技術を導入し、技術の向上を図りたい」とセ・リーグの招聘で来日したものだが「自分のアンパイアー人生で感じたことのない恐怖を感じた」との発言を残し帰国してしまった。
爾来、メジャー機溝からの直接的な審判技術やスキルは導入されず終いである。残念なことである。
To be continue.(続く) |