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メジャーリーグ観戦と
アンパイアースキル研鑽の旅2012−After the games
(前編)


#47 Ump.


 今回のメジャーリーグ観戦とアンパイアースキル研鑽の旅は昨年の6月12日(火)から25日(月)までの二週間に及ぶ長いものだった。

 おそらく、エアーやホテルの手配を依頼した旅行社でも一番長い観戦ツアーではなかったろか・・・?
こんな物好きは世間広とも云えども、そうそういないと思うが・・・(変わり者です)

 テキサス州ダラスを皮切りに、ミネアポリス、シカゴ、ニューヨーク、ボストンそしてマイアミの六都市を巡り12試合を観戦。これで通算の観戦は何試合??60試合くらい・・・?

 その手始めのダラス、ボールパーク・イン・アーリントンは筆者にとって1999年以来13年ぶりの訪問だったが、その当時に受けた深い感慨を今回は感じなかった。何故だ・・・?


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次の信号はNolan Ryan Expwy(ノーラン・ライアン通り)  後方に見えるのはダラス・カウボーイの本拠地Cowboys Stadiums
 
センター後方入口からノーラン・ライアン通りとカウボーイ・スタジアムを望む

 予定通り行けばダルビッシュの登板を観ることができたと思うが、残念ながら怪我で観ること叶わず。ダルビッシュ獲得は「ワールドシリーズ優勝」を目論むノーラン・ライアン社長そしてジョン・ダニエルGMの選手補強の一環でもあった。が、ポストシーズン進出をかけた試合でチームがあえなく沈没してしまったのは残念。来季は主砲のジョシュ・ハミルトンがいなくなってしまった打線が気がかりだ。


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Ballpark in Arlingtonの電光掲示板に映し出されたファン。メジャーのこんなサービスがうれしい!

 ミネアポリスはヘネピン通りとニコレット・モールを挟んだ市街地がこじんまりした良い街。
オープンテラスを併設したカフェやバーそしてレストランが多い。ビルとビルを結んだスカイブリッジ。また行ってみたい街の一つ。
 ターゲット・フィールドでブリューワーズの青木選手の懸命なプレーに感動。


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ツインズの看板選手、ジョー・マウアーのPull hitting。球審Brian Gorman
 
フォシービル展望階から見たターゲット・フィールド

 シカゴには古い建物や橋が多く残っている。それらを見るのも楽しいもの。

カブスは106年もワールドシリーズ優勝から遠ざかっている。


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リグレー・フィールドのスコアー・ボード。時計は午後6時5分を指している。

何時になったら「ヤギの呪い」から解けるのやら・・・?
今年2013年は阪神タイガースから移籍する藤川球児投手の活躍が期待される。


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有名なリグレー・フィールドの蔦とモーニング・トラック。左翼手はA・ソリアーノ。

 世界一エキサイティングな街ニューヨーク。食べる、飲む、買う、見るそして楽しむことに不自由しない不夜城。今回で六回目の訪問であるが、まだまだ見聞していない処だらけ・・・。
メトロポリタン美術館、メーシー百貨店、ジャズ・バー、ハーレムなど等。


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Yankee Stadiumへ急ぐファン。Tシャツ「Section 203」を着た男性は、旧ヤンキースタジアム、ライトスタンド席の「Bleacher Creatures」と言われた熱狂的なファンの証。
 
2009年、地下鉄Dライン車中で出会ったブリーチャー・クリチャーズのTシャツを着た日本人ファンの背中。2009年7月25日撮影

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Citi Fieldの試合模様

 ニューヨークはまた、ベースボールシティでもある。

北部のブロンクスにはヤンキースタジアム、南部のフラッシングにはシティ・フィールド、スタテン・アイランドにヤンキース傘下のルーキーリーグ、スタッテンアイランド・ヤンキースそしてコニー・アイランドにはメッツ傘下のブルックリン・サイクロンズがある。


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コニーアイランドにあるニューヨークメッツ参加の1A、ブルックリン・サイクロンズの本拠地MCU Park(旧Keyspan Park) アンパイアーは二人制。2009年7月25日撮影
 
キースパン・パークのレフト側を望む。2009年7月25日撮影

 昨年ワールドシリーズを制覇したサンフランシスコ・ジャイアンツもロサンジェルスにフランチャイズを置くダジャースも、昔はここニューヨークに本拠地があった。古い話だ・・・。

  松井選手が昨年12月28日に現役引退を表明した。
筆者は本拠地のヤンキースタジアムで七度、松井を見ている。


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2005年9月9日(金)ホームでのレッドソックス戦に五番レフトで先発した松井は三打数無安打、1四球に終わった。

この時のアンパイアーは球審Bill Miller、一塁Joe Brinkman、二塁Derryl Cousins、三塁Jeff Nelson。

特に印象深いのは2004年8月31日(金)インディアンスに22−0で歴史的敗退を喫した試合。
ヤンキースファン51,777人を集めたその試合のヤンキース打線は単発5安打のみ。その内の一本は松井が左翼線に放った二塁打。


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2004年8月31日のヤンキースタジアムの電光掲示板。試合終了時間は10時12分を指している。

二塁走者の松井は次打者ホルヘ・ポサーダの投手ゴロで二塁を飛び出し、「タグアウト」になった。
今もそのプレーを鮮明に覚えている。

 その時、松井をCalled outにしたのはChuck Meriwether♯14。2010年にDLし、翌2011年3月に第一線から退いた。現在はMLB審判部のスーパー・バーザーを勤めている。


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2007年10月28日、レッドソックスとロッキーズの間で行われたワールドシリーズ第4戦でマスクを被ったチャック・メリーウエザー。この時のロッキーズには松井稼頭央がいた。

ボストンは何度訪れても良い街。レンガ造りの建物、石畳そして緑がことのほか多い。
大都市ニューヨークと比べて、以前はアングロサクソン系の顔をしている住民が多かったが、今日では中南米からの市民が増えているように感じる。コスモポリタンシティーになっていくのだろう。


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フェンウエイ・パーク名物のホットドッグ「Fenway Franks」 少々しょっぱいがバドワイザーとの相性は絶妙。それにニール・ダイヤモンドの「Sweet Caroline」が球場全体に響き渡る。

今回のツアーで一番の思い出深い試合となったが6月21日、フェンウエイでのマーリンズ戦。

松坂は8月27日以来の今季二勝目をかけて先発したが、6回にマーリンズの若武者Giancarlo Stanton選手に一発を喰らってマウンド上でガックリ。この姿が非常に印象的だった。
 これで「来季のボストン残留はなくなったナ」と思ったもの。


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グリーンモンスターとフェンウエイ・パーク100周年のロゴマーク。

 そして最後の訪問地マイアミは曇天模様で薄ら寒さと真珠のような雨。
フロリダの深くて青い空は見ること叶わず。

マイアミ海岸には人影もまばら。しかし、オーシャンドライブ沿いのアールデコ調ホテル群は素晴らしかったし、サウス・マイアミから眺める夕日は最高! 流れくるキューバン・リズムもマイアミの風情に欠かせないもの。


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マーリンズ・パークのレフトポール際から見た本塁方向。一塁手が一塁へ動き、一塁塁審のランス・バレットもホース判定に動いているのが見える。
 
電光掲示板に映し出されたホセ・バティースタと成績、両チームのラインナップや得点経過。

忙しく六都市を廻っての野球観戦とアンパイアースキル研鑽の旅だったが得るものの多さに感謝。

そしてまた、行く先々での様々な、素敵な出会いもあった。

 アーリントンでは、球場まで自家用車で連れて行ってくれたホテルのオーナーMr. J(苦労人だ!)

ダラス行きの車中で「野球は退屈だ」と言っていたバスケットボールファンの中学生(バスケ、ガンバレ!もちろん勉強も・・・)


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Mr.Jがプレゼントしてくれたホテルのロゴ入りのノベルティ・キャップ。

「Six Flag」で道を聞いたら「金おくれ」とせびって来たホームレス風のお兄さん。「No!」と返したら、落胆した様子がちょっと気の毒だった(リーマンショックで厳しい世の中になったなァ!)

ミネアポリス空港までのハイヤー・ドライバーのナイスガイW氏(長身で格好よかった!)

ミネアポリスでは英語留学で来ていた長野県出身の高校生、M・K君(青年よ大志を抱け!)

M・K君のミネアポリスでの寄宿先で日本食レストラン「不二屋」のオーナーT・Mさん(商売繁盛!)

ターゲット・フィールドでブリューワーズの青木選手について話したMiss. M(美人だったァ!)


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市中を廻る「Pedal Pub」さながら動く酒場といったところ・・・??飲みすぎに注意!

シカゴではリバークルーズで一緒になったトロントから観光に来ていた四人家族(家族円満の秘訣は会話と笑顔??)

ジョンハンコック・ビルで出会った日本人夫妻。こちらに在住とのこと(良い子宝に恵まれますよう・・・)


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リグレー・フィールドの男性用トイレ。いわゆる連れション!まだまだ利用者が少ないので綺麗です。

ニューヨークでは「予約されていません!」と言いながら室を探してくれたカーター・ホテルのフロント嬢(親切、アリガトさん!)

日本酒を売り込みに来ていた新潟県のS氏。夜更けまで語り合ったのを思い出す(商機なくして勝機なし!)


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ヨーロッパからの移民は皆、ここエリス島で入国審査を受けアメリカに上陸した。

マンハッタン一周アイランドクルーズで知り合ったフランス・トゥールーズから来ていたZ夫妻とミレーヌ・ドモンジョを思わせるブロンド髪の愛娘Iちゃん(Jolie!(可愛い!))

(注:ミレーヌ・ドモンジョ(MyIene Demongeot)1950年代後半から1960年代に活躍したフランスの映画女優。「悲しみよ、こんにちは」、「アイドルを探せ」等の代表作がある)


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麗しのミレーヌ・ドモンジョ。昔は筆者もファンだった。

フェンウエイ・パークの途中、ヨーキー橋上で話しかけたら日本語で返ってきたMさん。
18、MATSUZAKAと印刷された赤いTシャツを着て、2007年以来松坂のファンだと言っていた。
日本で観光ガイドブックの企画関係の会社に勤めているとか・・・(ナイス、日本語。ボストンの裏事情も載せて!)

フェンウエイ・パークで筆者の前に座っていた日本人ドクター三人。ボストンには医学研修で来ているとのこと・・・(高品質の医療を頼みますゾ!)


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試合の合間に「ワラー!(Water)ワラー!(Water)」と肩に担いだ水を売る。ライトの黄色いポールはペスキー・ポール。

そしてマイアミでオシャンドライブの行き方を親切丁寧に教えて戴いたR and B・W夫妻。
筆者のつたない英語を褒めてくれ、名刺まで戴いた会社経営者(末代まで宜しくお願いします。終身雇用がなつかしい!)

カルマー駅のホームで後ろから覗き込んでいた様がバッチリ写っていたトロントから来ていたF女史。

ホテル・アヴァロンのマネジャーM・A女史。目鼻立ちクッキリで情熱的な顔立ち。そして豊かな胸。
彼女とハグして(されて?)撮ったデジカメ・・・(Gracias!Adiós muchachos(有難う!さらば友よ))


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マーリンズ・パークでファンがゲットした名手オマー・ヴィスケル選手のサインボール。もう引退しちゃったのでサインをもらうのは無理・・・?? 貴重品だ!

こんな出会いがあるから旅は楽しい。ベースボールも楽しいゾ! サ・イ・コ・ウだ!

 次回は最終回で「編集後記/アンパイアー」を投稿する予定。お楽しみに・・・。

To be continue.(続く)


(2013/2/1)


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