#47 Ump.
友人のK君から「#47君、7月6、7日(日)の二日間で松本へ一緒に行かないか?」と誘いがあったのは5月末だった。
その時は「松本観光もたまには良いか??」と軽い気持ちで答えた。
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信州長野県の代表的な観光地といえば松本城と善光寺が双璧 |
いよいよ松本出張が迫った6月下旬、なんと二日間で高校野球6試合の審判が予定されていると聞かされた。
「えッえっ??何それ!」と思ったが、快諾した。
「解ったよK君。 それなら蕎麦を食し、馬刺しで一杯やりたいネ。それと開智学校へは是非行きたいなァ」と希望を伝えたら、「OK!」と答えが返ってきた。
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松本名物「馬刺し」 |
7月6日の早暁、4時過ぎに筆者の軽快車は松本へと出立。久々に走る首都高速道路。「カーブがこんなに多かったんだ」と改めて感じた。
長野までは凡そ3時間半のドライブ。
Adeleの「The Royal Albert Hall」、Tony Bennettの「Duets U」、「Harvest Neil Young」、「The Most Relaxing Feel」、Bud Powell「The Amazing」そして青江美奈の「カヴァーコレクション ゴールデン☆ベスト」等のCDを聞きながら・・・。
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Adele「Live at The Royal Albert Hall」のジャケット |
中央道を順調に走って7時半前に諏訪湖SAで一休み。8時前には約束の梓川SAでK君友人のMさんと落ち合うことができた。
今日の試合会場は山の中らしいが、此処から比較的近いそうだ。
着いた坂北球場は両翼99メートル、中翼122メートルの大球場。この球場で今日は変則W(三試合)の試合が組まれていると云う。地元長野県の創造学園高校と伊那弥生ヶ丘高校が最初に対戦。その後、栃木県の大田原高校と地元二校がそれぞれ一試合ずつ。(ところが、最終的には三試合と5イニングをこなすことになった)
閑話休題
昼食を挟んだ、試合前にK君が三校の監督コーチに「投手の三塁偽投が来年からボークに改正される予定」、米国の規則改正の一年遅れで我が国も改正されるので「適用は次年度からになる」との説明をした。
今まで走者一・三塁で、何気に「三塁へフェイク(偽投)し、一塁へ振り向きざまにけん制していた」ものが「ボーク」になるという。
要は三塁への偽投が反則となり、一塁同様必ず送球しなければならなくなる。
(あッ、そうだ!松本深志高校の監督コーチへはこの説明を失念・・・??)
創造学園、伊那弥生ヶ丘共に主目的は、もちろん大田原高校との対戦。
昼食を挟んだ、試合前にK君が三校の監督コーチに「投手の三塁偽投が来年からボークに改正される予定」と説明。米国の規則改正の一年遅れで我が国の規則も改正されるので「運用は次年度からになる」との見込み。
大田原は今年の春季大会で準優勝を飾った強豪校。ピッチャーは右の本格派。球も速いし、低めにコントロールされたファスト・ボールはすばらしい。こんな本格派の投手でもボールが高めに行くと、やはりヒットにされる。案の定、創造学園戦で左翼99メーター越えの本塁打を喫したのである。
一方、走者を塁に出すとセットポジションで投球する前に自由な足が二・三度上下にノッキングする癖あり。明らかなボーク。
甲子園の各県予選を直前のこの期に及んで、この様な反則をするというのは、今までの試合で「ボークを宣告されなかったのだろうか??」と推察。
それを慮って「Balk!」をコールするためらいを感じた。が、規則に則り「Balk!」、「Time! That’s a balk. 1st runner second base on pitcher’s balk!」と毅然とコールした。
その裏、その投手が打席に入るとき「有難う御座いました」と云うではないか。「何でボークを採られたか解っているんだ?」と筆者が質すと「ハイ!」と言う。やはり、今までボークを採られずに来たらしい。
捕手は強肩でキャッチングも素晴らしい。構えも非常に低く、投球を低めにコントロ−ルをするように心掛けているようだ。
打線も大型で、皆長距離打者のような雰囲気。だが、高校生にはミートすることが第一と推察。引っ張りだけではダメ。おっつけも必要か??
この試合の球審は筆者が務め、一人制で弓引きストライク・メカニックはもちろん、ニーズ・スタイルで三イニングをこなした。
まァ〜、一人でも審判をこなせる事を解ってもらえたかも???
規則書にも「一人又は複数の審判員の下で行う野球」と・・・規定されています。
3回以降はK君友人のMさんと二人制で行い、二死で得点した走者の三塁空過アピール等あったが無事試合を終了させることが出来た。
試合中は太陽が隠れているにも関わらず非常に蒸し暑かったなァ〜。
さァ〜てと、今夜の宿泊先「鹿教湯温泉」へ1時間のドライブだ。
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今夜の宿泊先「鹿教湯温泉」と大野天風呂 |
待っていたのは疲れを癒してくれた温泉、そしてビュッフェ・スタイルの夕食。審判で汗をかいた後の温泉浴はすご〜く気持ちよい!入浴後の冷たいビールもサイコー!!
夕食後は自室で「ジャガリコ」と地元名物「馬刺し」を肴にハイボール(トリス)を呑みながら「審判座学」を明け方三時半まで・・・。
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カルビーのジャガリコバター味 |
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トリスウイスキーをソーダで割りレモンを添えて、う〜ン、サイコー! |
講師役のK君が持参した写真と解説書を基に大勉強会と相成った。野球の話題がぼうふらの如くに湧いてくる。皆タフネス・・・??
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K君が持参した教材の審判写真集。PL、一塁、二塁、三塁のポジション取りとアングルの写真が満載。「一見は百聞にしかず」 |
翌朝は六時起き。朝風呂に入り気分爽快。朝飯にも満足、満足。
眠いなんて言ってられません!
(つづく) |