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第95回高校野球選手権大会観戦旅行記(下)


白 球 男 児


 第1試合・・・横浜高校  7−1  丸亀高校戦

5回表に、横浜高校の4番・高濱が左越え3点本塁打(大会20号)
3番打者・浅間の5打数5安打の打撃が目を引いた。

 第2試合・・・日大山形  7−1  日大三高

兄弟校同士の対戦となったが、日大山形が7回表に一挙5点を入れて試合を決めた。
1回表に日大山形の4番・奥村が、中堅越えの2点本塁打(大会21号)
1回裏に日大三高の2番・稲見が、右越えのソロ本塁打(大会22号)

 第3試合・・・花巻東高  9−5  彦根東高校

 第4試合・・・明徳義塾  2−1  瀬戸内高校

 5回裏に明徳義塾の6番・宋が、左越えのソロ本塁打(大会23号)




 8月14日(水)

 昨日は、内野席の入場券が購入できなかったので、昨日より20分ほど早く入場券売り場の列へ並んだ。 

この日は昨日より早く列に並んだので、入場券は購入できるだろうと思っていたが、並んで10分も経たないうちに「この場所より後ろに並んでいる方は、入場券の購入はできません」と、昨日の朝と同様の場外放送が流れた。

 昨日と同じ状況となったので、外野スタンドを目指すしかないと諦め、球場の正面から外野席の方角へ向けて歩きかけたが、入場券が買える位置に並んでいる人たちの列が、少し乱れているのを素早く見てとり、どさくさに紛れてその列の中へ潜り込むという、大胆不敵?な行動を起こした。

大変勇気のいる行動?だと褒められそうだが(誰が褒めるか、バカ野郎)、幸いにしてズルをしたお爺ちゃんを咎める人は誰もいませんでした。
「ありがとう」と心の中で礼を述べて、列にそのまま並んだ末に、中央特別自由席券を手に入れたが、冷や汗ものの入場券の購入劇であった。




 第1試合・・・富山第一  5−0  秋田商業

 第2試合・・・済美高校  8−7  三重高校

 注目された済美高校の安楽投手は、初回の第一打者の初球に、いきなり149キロの速球を投げて球場を沸かせたが、(試合での最速は155キロを記録)8−2と大量リードの9回裏に三重高校の打線に捕まり、5点を献上したのはいただけなかった。

 第3試合・・・常葉菊川  5−3  有田工業

 4回表に、常葉菊川の6番・桑原が、右中間越えの2ラン本塁打(大会24号)

 第4試合・・・大阪桐蔭  4−3  日川高校(延長10回)

 なお、この日の2試合目の試合開始前に「育成功労賞」の表彰式が行われた。
 全国で48名の方が表彰されたが、この中から8名の方が甲子園球場に招待され、表彰式が行われた。(都道府県各1名・東京都は2名)

 育成功労賞授賞式に続いて、野球殿堂入りを記念する表彰式が行われた。

 特別表彰で殿堂入りをされた方は福嶋一雄さんで、福岡県出身で現在82歳。昭和22年に行われた夏の甲子園大会で、九州勢として初めての優勝を果たし、次の年の大会も5試合すべて完封する大記録で、2連覇を達成した旧制小倉中学のエースで、甲子園の土を持ち帰った初めての選手とされている。




 8月15日(木)

 午前5時に起床し、ホテルのフロントで3日間分の清算を終え、5時50分にホテルを出発して球場へ向かう。
 甲子園球場到着は、6時25分で入場券売り場の長い列の最後尾に並ぶ。入場券の発売開始時間は、6時50分からとのことだったが、列に並ぶこと40分でやっとのことで、正々堂々と入場券を手にすることができた。

 バックネット裏側の最上段の席は、甲子園に通い出してからの私の特別指定席となっているが、この席はライト側から甲子園特有のハマ風が吹き込み、涼しさは抜群で、長期間この席に座り続けて、暑さ知らずで観戦を続けさせてもらっている。

 第1試合・・・福井商業  2−1  聖光学院
 
 第2試合・・・作新学院  4−0  熊本工業

 1回表に、作新学院の3番・山下が左中間スタンドに2点本塁打(大会25号)
 
 この試合の6回裏となった正午に、試合を一時中断して、終戦記念日とともに戦没者の慰霊と平和を記念して、両校の選手や高校野球関係者並びに観衆が脱帽し、1分間の黙とうを捧げる行事が行われた。

 なお、この正午の黙とう行事は、1963年の第45回大会から終戦記念日の行事として毎年行われているとのことであるが、私も今回初めて、甲子園球場の観客席で“黙とう”をさせてもらった。

 第3試合・・・常総学院  4−1  仙台育英

 常総学院の試合巧者ぶりが光った試合で、走攻守に隙がなく、投手力が安定しており、久しぶりに常総野球を堪能させてもらった。
 
8回表に仙台育英の2番・菊名が右越えソロ本塁打(大会26号)

 甲子園観戦の当初の予定では、13日〜15日の全12試合を観戦する予定であったが、帰宅の時間の関係もあり、予定を変更して第4試合目の鳴門高校対修徳高校戦は、両校のシートノックが終わったところで、試合は観戦せずに球場を後にした。

 第4試合の観戦をやめた代わりとして、2010年3月に阪神甲子園球場がリニューアルした際に、記念事業として球場外周(バックスクリーン側)の床面のレンガを設置する事業に寄付(2万100円)をしているので、その刻印を確認に行き、次いで高校野球資料館を見学(会員なので無料招待券が毎年送付されてくる)した後、球場正面でアオダモ資源育成会が行っている、バットの材質となるアオダモ植樹の寄付を、「甲子園観戦記念」として一口分収めて、午後4時半過ぎに甲子園球場をあとにした。




 なお、甲子園球場の床面に設置されている、私の刻印文字は以下の通りです。

          BASEBALL UMPIRE
          7000GAME TRIAL
          IBARAKI A・HIRATA
シリアルNO ・ B4−737

 アオダモ植樹申し込み・・・10月ごろ北海道の苫小牧市に植樹予定だとのことである。

 今年の甲子園大会は、昨年夏の優勝校の大阪桐蔭高校や今春選抜優勝の浦和学院高校、また横浜高校や日大三高などの強豪校が次々と敗退し、初出場の前橋育英高校に栄冠は輝いていた。

 前橋育英高校は、群馬県大会の2回戦から出場し、太田工業を7−0、3回戦の高崎工業を8−0、4回戦の伊勢崎清明を9−2、準々決勝の前橋高校を9−3、準決勝の樹徳高校を5−1、決勝戦では東京農大二高を3−0で破って甲子園出場を決めた。

 甲子園大会は2回戦から出場し、樟南高校を1−0、3回戦の横浜高校を7−1、準々決勝の常総学院を3−2、準決勝の日大山形を4−1、決勝では延岡学園を4−3のスコアで破って、地方大会の予選から甲子園大会までの計11試合に勝って、3966校の頂点に立った。

 なお、持ちかえったスコアブックを整理すると、試合数:11試合、総得点:81、打者数:830、安打:226(単打・185、2塁打・22、三塁打・12、本塁打・7)、死四球:70(四球・52、死球・18)、三振:139、失策:16の記録が残された。

6月22日に沖縄県大会がスタートしたあと、順次各地で地方予選が開催されて熱戦を展開してきたが、8月22日の決勝戦で、第95回選手権記念大会は、14日間の闘いに幕を閉じた。

(終わり)


(2013年9月15日)



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