審判員の 背中 背中画像
□□ 臼井淳一審判員 □□


【14】暑い・熱い夏です
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 暑い中での試合で一番体力を消耗するのはバッテリーです。とくに投手は大変です。捕手は他の野手より3点もよけいな物を付けて、さらに頭をつかいます。投手に暴投を多く投げられたのでは、この暑い中、一番重労働のポジションでもあります。

 審判員はどうかといいますと、2ストライク、3ボール。そして四死球。こんなことが暑い中で30分も続けて行われますと、ドッーと疲れが出てきます。

 120分の「制限時間試合」で、7イニングを終了させるには、1イニング7分〜8分の平均時間で終わらせないと7イニングはできません。無理に7イニングをやる必要はありませんが、4〜5イニングで終わってしまいますと。バッテリーと打者、審判の4人で貴重な時間を使ってしまうことになります。他の15人(18人の場合)に申し訳ありません。

 先日もある練習試合の審判で「今日は気温が40度近いです。バッテリーを助けてやるためにどんどん打ちましょう。水分も補給して」と。整列した時にいいました。
 ところが試合になりますと2ストライクを取られるまで打ちません。4回の表裏で試合は終了です。ヒット4本。エラー18個、四死球20個。得点15対10。審判員はこんなことを数えてないとやっていられません。

 ところで、このような試合の後に「ハイレベル」な試合の審判をやりますと、そう簡単に「ギャアチェンジ」ができません。ここがわれわれ「草野球審判員」の辛いところです。けれどこれをこなせませんと「草野球審判員」はやって行けません。

 どんなチーム、どんな試合でも「自分のもの」にしてしまうことです。まぁ。簡単にいいますと「手のひら」に乗せてしまうことです。プロ野球の審判と違うところは、オーナーは自分たちなのです。審判放棄は何時でもできるのです。ここがわれわれ草野球審判員の強みでございます。

 先日もヘルメットを10メートルも投げつけて「抗議」しましたから、そのヘルメットを20メートル「蹴っ飛ばして」やりました。伝家の宝刀はそう簡単に抜きません。

 あぁ。今年の夏はなんでこんなに暑いのか。私の心もまだまだ「熱く」なることがあるのです。これが無くなりましたら審判員は「引退」です。


 (2004年7月15日)


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