(6) 旗上げ審判
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 審判の誤審は、1人制、2人制、3人制、4人制、線審入れて6人制で行なってもついて回ります。

 そこでこんな提案を「プロ野球」で行なったらどうでしょうか。

 お客様に赤・白の旗を持っていただき、アウト(赤)、セーフ(白)、ストライク(赤)、ボール(白)の旗を上げていただき判定をしていただくのです。

 結果はすべて「多数決」でどうでしょうか。もちろん数えるのはプロの審判員です。

 選手もお客様が「決定」するのですから文句は言えないと思います。ただ「中立」という点では、そのチームのファンであれば判定に不安があります。

 いや、待てよ。意外と「審判員」になったつもりなので、中立に判定するかもしれませんね。

 まぁ、公式戦は無理として、オープン戦、オールスター、東西対抗など試験的にやってみてはいかがでしょうか。

 もしこれが実現しますと野球ファンは一挙に10倍になると思います。なにしろゲームに参加できるのです。想像しただけで楽しくなってきました。

 ただし2万対2万の「同数旗揚げ」になったらどうしましょう。この時初めて審判員の重要性・必要性が再認識されてくると思います。

 選手のミスも、監督のミスも、審判の誤審も、すべてが「野球の内」ということで大いにプロ野球を楽しめるのではないでしょうか。

 われわれ草野球の一人制審判も、二つしかない眼、両手、両足をフル稼動して判定しています。4万人の「旗上げ審判」に負けないつもりです。

 ただ漠然と一人制審判をやるのではなく、頭の中は絶えず「二人制審判」を考えてやりますと、これまた審判が楽しくなってきます。

 先日、親しいチーム同士の練習試合でこんな「提案」をいたしました。

「今日は、課題をもってやりましょう。まず打者はファースト・ストライクを打つこと。投手はストライクを投げて打たせること」
「ど真ん中の球を見送ったら、2ストライク」(爆笑)

 さて、ゲームが始まってみますと、全く審判は「不必要」になりました。というよりは「進行役」に徹することが出来ました。

 打つことにより「四死球」が極端に少なくなり、内外野の守備機会が多くなり、とても中身の「濃い」練習試合になりました。

 もちろんこのような「練習試合」は一概に押し付けられませんが、チームのレベルが発展途上であればお勧めしたいです。

 野球は打つこと、守ること。投げることが基本です。ノックやバッティングセンターだけではなく、実践形式での「練習試合」で課題を持って試合に取り組むことが、チームにとって得るものが多くあると思います。

 軟連主催の大会では最低でも審判は2人制です。3人制、4人制も行なっております。一人制審判は採用しておりません。

 たまたま一人制審判で支障なく試合が行なわれたとしても、次回も期待しないほうがいいと思います。
 一人制審判は試合の「進行役」だと思います。

 2人制の球審・塁審を行なっても「この試合は完璧だ」という審判はないのです。私はいままで2千を超える一人制審判をやっていますが、「今日の出来はまぁ、まぁ」が1つか2つぐらいしかありません。

 どうかチーム・選手の皆様、一人制審判にあまり期待を抱かないでください。

 これから暑い季節になります。私ども一人制審判はただ一生懸命にやるだけです。


(2006年7月15日)


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