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(9) 一人審判員の「ノーボイス」
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皆様ご存知のようにフェアの場合は「ノーボイス」で審判員はフェアーテリトリーを無言でポイントするジェスチャーをするだけです。 私は最近、一人制審判の場合には「ノーボイス」を時々やらないようにしています。もちろん「フェア」とはコールしません。 特に外野両翼線上のきわどいボールに対しては、ポイントするジェスチャーをしながら「入った!」「入っている!」と声を出すように変えました。 ただし「大声」を出してはいけません。打者、捕手、ベンチに聞こえる程度の声です。それも外野へ飛んだ打球だけです。 内野へのきわどい打球は、審判員のジェスチャーでベンチも含め全員が分かりますのでノーボイスです。ところが外野の打球は飛んだ打球を見てから、審判員のジェスチャーを確認しなければなりません。 「ノーボイス」はフェアですが、一人制審判の場合は両翼線上のきわどい判定には「しっかり見ていた」というアッピールが必要だと思います。また、ランナーをかかえている状況では「フェア」の「ノーボイス」のジェスチャーが弱くなる場合もあります。 その時に「入った!」「入っている!」と声を出すことは、ブレーの判定にとても説得力が出てきます。 ただし複数審判員で「入った!」「入っている!」と声を出すことは、相棒が混乱するのでやりません。実はこれを二人制審判で試してみようと密かに思っています。
河川敷グランドですが白線が長くきちんと引かれていました。この試合に勝てば「都大会」に出場できる大切な試合です。 ライト線上にゴロは明らかな「ファール」でした。ところが球審は「フェア」と宣告しました。バッターもファールだと思い走ろうとはしませんでした。 攻撃側からは猛烈な抗議がありましたが、その間プレーは続けられ2者がホームインしました。 決勝戦ですから大勢の観衆と関係者が集まっていました。口々に「ファール」と叫んでいました。結論は、判定は覆りませんでした。もちろん審判団も協議していました。 結局「放棄試合」となり、放棄試合をしたことによりこのチームは来年から4部へ落とされると審判団から「勧告」されていました。 私はとても後味の悪い試合を見てしまい。「放棄試合」をしたチームにも、審判員の方にも同情をしてしまいました。 一人制審判をやっていまして「相棒がいたら相談したい」という場面が時々あります。特に「勝負どころ」の場面などではミスが許されませんが、ミスをしたことにより勝っていたチームが負けたような時にはガックリきます。 このようにミスをしたときには一晩中眠れない時があります。 おそらく「放棄試合」をされた球審の方は、眠れない日が続くでしょう。 一人制審判であろうが複数審判であろうが、審判員にとってミスジャッジは心を痛めなければいけません。また、心を痛めたことにより次の成長があるのです。 |
(2006年9月1日) |