(10) 時間を有効に使った野球
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「審判さん。選手交代です。えーと。ピッチャーが代わります。キャッチャーがセンターで、センターがレフトにいきます。セカンドが引っ込んで新しく入ります」

審判「ピッチャーとキャッチャーは誰がやるのですか」
選手「エー、そのほかにも大幅に代ります。私がキャッチャーです」
審判「時間がないから別な人が相手ベンチ知らせて、貴方は早く仕度をして、その間にベンチの人がキャッチャーをしてください」

別の選手「すいません。きょう助っ人で名前を知らないのです」

相手スコアラー「早くしてください」

 結局、キャッチャーがしどろもどろでやっと交代を伝える。
 この間の時間は自軍に伝えたり、修正して相手に伝えたりで1、2分で済むところなのに、プレーがかかるまで5分30秒もかかりました。

 選手交代を告げる場合は審判を通して行ないますが、一人制審判の場合は直接相手に伝えるように指示しています。

 とくに練習試合の場合は毎回のように選手交代、とくにピッチャーが代わります。審判が毎回のように伝えるのは時間の無駄なのです。また、審判もピッチャーに投球数を指示したり、確認したりで結構忙しいのです。

 皆様の野球時間はほとんどが120分という制限時間の中で行なわれます。前後20分はとられますのでプレーする時間は正味100分です。

 選手交代はなるべく速やかにやりませんと時間を無駄に使用します。

 私は投球練習球を「7・5・3」にしています。初回は7球、2回からは3球、投手交代は5球で完了してプレーに入ります。

 投球間隔の長い投手を時々見受けます。捕手からボールを受け取り、グラブを外してボールを拭く、サインを確認してセットに入り、投球するまで30秒かかる投手を見ました。
 私もイライラしたくないので1、2、3と数えていました。

 3ボール、2ストライクを投げますと単純計算しますと150秒かかります。ファールを5球打って、そのあと四球ですと一人の打者に5分以上かけています。満塁になりますと15分です。

 バットを振らないで15分取られるのは非常にもったいないことです。

 このように練習試合もありました。試合時間は90分でした。レベルC

 Aチーム 123022131
 Bチーム 203233101

 点数は計算してください。この練習試合は「ファースト・ストライク」を打つことを「申し合わせ」て行ないました。投手もどんどんストライクを投げてきます。

 それに対してこのような試合もあります。4回で105分かかっています。レベルC

 Aチーム 1011 3
 Bチーム 0300 3 (引き分け)

 この試合は典型的なストライクが入らない、バットを振らないで15分取られる野球です。

 折角いいグランドで審判付の試合をやる時には、公式試合、練習試合に限らず、楽しい野球をして下さい。

 時間を有効に使って試合を進めているチームには、強豪と言われるチームが多いことは確かです。

 強豪に近づくためにはまずは「時間有効活用」からはじめてください。

 強豪はこのような試合をします。レベルAA 100分

 Aチーム 0000000
 Bチーム 0000001

 投手は1球たりとも無駄球を投げてきません。ネット大会公式戦は一人制審判ではもったいないくらいいい試合をやります。       


(2006年9月15日)


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