■3 ワールドカップ・サッカーは1個のボールが世界を結ぶ
|
6月11日に南アフリカで開幕するサッカーのワールドカップ。それが、オリンピック以上に「地球上最大の人類の祭典」などと最大級の言葉で語られるのには意味がある。 「丸い物」(太陽の象徴)を奪い合う競技は、人類文明の誕生当初から存在した。古代メソポタミアでは、敵の部族の王の頭蓋骨(丸い物)を奪い合い、それをゴールに運んだ者(支配した者)が実際に玉座に就いたこともあった。 イギリスでは、ラグビー、ホッケー、クリケットなど、サッカー以外にも「太陽を支配する遊び」が誕生した。が、サッカーだけが脚のみを用いるというルールによって、生まれながらの身体的差異を解消することに成功した。 人類文明5000年の歴史、身体的平等、経済的平等。この3点でサッカーに勝るスポーツは存在せず、サッカーのW杯は「地球上の人類最大の祭典」と呼ばれ、全世界の人々が熱狂するのだ。 |
(「損保のなかま」2010年6月1日付より)
|