スポーツ博覧会
スポーツ・ライター 玉木正之


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 ■4 W杯2022年大会の日本招致をご存じですか?

 W杯。岡田ジャパンの戦績は大きな意味を持つ。
 というのは、日本が2022年のW杯招致に立候補しているからだ。02年の日韓共催大会以来、06年はドイツ、今年は南アフリカ、次回14年はブラジル開催が決まっており、その次18年と22年の開催地は今年12月のFIFA(国際サッカー連盟)総会で決定される。
 18年はヨーロッパ開催が決定的で、立候補しているイングランド、ロシア、オランダとベルギー(共催)、スペインとポルトガル(同)から選ばれる(前評判ではオランダ&ベルギーが有力)。
 22年は日本、韓国、カタール、アメリカ、オーストラリアが立候補。しかし韓国は日本との共催で審判の疑惑の判定にヨーロッパ諸国が反発。カタールは気候的に無理(6月は熱すぎる)。アメリカは1994年に開催されたが、国内の盛りあがりがイマイチ。
 招致に熱心で、すでに40億円以上のPR費用を使ったとも言われるのがオーストラリアだが、ラグビーとオージーボール(オーストラリア独特のフットボール)に比べて国内のサッカー人気は低い。
 そこで日本が…といいたいが、2度目(単独開催は初)のW杯招致に立候補していることすら、多くの日本国民は知らないような状態(日本サッカー協会のPR不足!)。
 そもそもFIFAワールドカップとは、イングランド中心だったサッカーに反発したフランスなどのヨーロッパ大陸諸国が、南米諸国と手を組んで1930年に始めたもの。第二次大戦後はイングランドや英連邦諸国もFIFAに加盟し、オリンピックと並ぶ世界最大級のスポーツ・ビッグイベントとなった。が、人気も実力も、まだヨーロッパ中心。その「偏り」を「正す」には、W杯での「勝利」が何よりだった……。


(「損保のなかま」2010年7月1日付より)


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