■18 なでしこジャパンとクーベルタン男爵
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サッカーの日本代表「なでしこジャパン」がワールドカップで優勝し、世界一に輝いた。しかも過去8度戦って一度も勝てなかったドイツ(3大会連続優勝を狙っていた優勝候補)を準々決勝の延長戦で倒す大金星のうえ、過去23回戦って、これまた一度も勝てなかったアメリカと決勝で対戦、2度リードされても追いつき、PK戦で優勝を決めた。 日本に限らず女子サッカーは男子に比べて世界的に歴史が浅い。それは足でボールを扱うことが「女性的でない」との考え方が、洋の東西を問わず支配的だったからで、19世紀初頭には「フットボール」に代わる女性用の「ハンドボール」が生まれた。 現在ではオリンピックでも「スポーツにおける男女平等」が主張され、レスリング、ボクシング、棒高跳び、三段跳び…等の「男性的競技」にも女性の参加が常識となった。 (スポーツライター・音楽評論家。国士舘大学体育学部大学院非常勤講師。著書多数) |
(「損保のなかま」2011年9月1日付より)
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