スポーツ博覧会
スポーツ・ライター 玉木正之


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 ■33 日本の女子スポーツが強いワケ

 日本女子スポーツは、男子よりもレベルが高い――というのは、いまや常識。サッカーW杯優勝・五輪2位のなでしこジャパン。バレーボール五輪3位の火の鳥ニッポン。ロンドン五輪は9位に終わったが、ホッケー五輪3大会連続出場のさくらジャパン。
 それに五輪種目からは消えたが日本の女子野球は今年W杯3連覇を記録。女子ソフトボールも今年7月の世界選手権でアメリカを破り、08年の北京五輪優勝以来の世界一となった。そして女子7人制ラグビーW杯アジア予選で、日本女子代表は3位に入り、来年のW杯出場を決め、16年のリオ五輪に夢をつないだ。

 女子スポーツは(とりわけ球技は)男子スポーツに比べて世界的普及が遅れ、参加国が少ないから上位に進出しやすい……などとばかな指摘をする声もある。
 が、世界のトップレベル(ベスト10)に入る困難さは参加国総数とは無関係。体格的にも体力的にも恵まれてるとはいえない日本の女子選手の活躍は、大いに称賛されるべきだろう。

 では、なぜ日本の男子スポーツは女子スポーツのように世界のトップレベルになかなか食い込めないのか?
 様々な要因が考えられるが、最も大きな理由は、周囲のサポートではないか?
 もちろん女子スポーツへのサポートが恵まれているわけではない。むしろ、その逆で、男の子がサッカーや野球で力を発揮すると将来はプロに…日本代表に…と期待されるが、女子の場合は「いつまでやるの?」「いい加減に……」とブレーキをかけられるという。
 女子の一流選手は、そんな声に反発してスポーツを続ける。だからチヤホヤされて成長した男子選手とは精神力(ヤル気)が違うというのだ。
 こうして肉食系女子と草食系男子が生まれるのかも…?

(スポーツライター・音楽評論家。国士舘大学体育学部大学院非常勤講師。著書多数)


(「損保のなかま」2012年12月1日付より)


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