スポーツに吹く風
スポーツジャーナリスト 泉 准也


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 ■1 オレ流「出たとこ勝負」だ!

イラスト

 米国、キューバ、日本、カナダなど16カ国が参加した第二回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、日本は韓国と死闘の末、連覇を果たした。
 その日本代表選手も所属先の球団に戻った。ようやくジャパンベースボールの幕開けだ。

 十二球団の監督は、開幕直前に今季に向けた抱負を語るのが慣例になっている。
 なかでも昨年日本一になった西武・渡辺監督は「連覇」を口にし、セ・リーグ優勝した巨人・原監督も「若手を育成し日本一を狙う」という。

 ただ中日・落合監督だけは「出たとこ勝負」と開き直った言い方をしている。戦力は前年よりガクンと落ち、これといった補強もないまま、やりくり戦術で今季を乗り切るしかないからだ。
 主砲のウッズと中村(紀)が抜け、エース・川上もメジャーへ移籍。選手層が厚くないところへもってきて主力三人が消えてしまった。

 「開幕してみんことには分からんよ」とオレ流監督。それまでの遊撃手・井端を二塁に、二塁手・荒木を遊撃手へコンバートした。二人ともゴールデングラブ賞五年連続受賞中の名手。だが今年三十四歳の井端、同三十二歳の荒木。コンバートの最大の理由は井端の衰えだ。両足の故障で守備範囲が狭まり、以前捕れていたゴロが抜かれる場面が多くなり、負担の少ない二塁なら…と。荒木も肩に不安があり送球難も指摘されるが、それでも指揮官は決断、キャンプで鍛えた。
 一塁ウッズの後釜に和田、三塁中村の後は森野と、メンバーの総コンバートが断行された中日。「二つ以上のポジションをこなすのが現代野球」と言われるものの、中日はどんな戦いをするのか。

 他球団も、大なり小なり問題、課題を抱えてのスタートとなったが、さて、どんなドラマが待ち受けているか。


(「損保のなかま」2009年4月1日付より)


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