(1)横丁の思い出
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    横丁の詩

詞・臼井淳一  曲・束見 慧  歌い手・募集

1、 横丁には 思い出が 一杯一杯 あったっけ
楽しい思い出 辛い思い出 切ない思い出
そんな横丁が 街から だんだん消えていく
あぁ 昔の友だちは どこへ消えたのか
思い出横丁には 子どもの姿が見えない

2、 横丁には 思い出が 一杯一杯 あったっけ
楽しい思い出 辛い思い出 切ない思い出
そんな横丁が いつの間にか ビルの谷間に
あぁ 土と朝顔は どこへ消えたのか
思い出横丁には 朝夕の匂いがない

3、 横丁には 思い出が 一杯一杯 あったっけ
楽しい思い出 辛い思い出 切ない思い出
そんな横丁が 今でも ある街を知っている
あぁ 好きになった娘(こ)に 逢いたいなぁー
思い出横丁には 心の故郷がある

思い出横丁には 心の故郷がある



[楽譜:PDF 52KB]



 いよいよ小説なるものに挑戦しようと思います。実は全く構想がありません。こうしてキーボードをたたいている内になんとか構想が浮かび上がってくると思っています。

 題名は「横丁の思い出」と漠然と決定しました。

 生まれてから365日を意識するようになったのは何時ごろだったのか考えて見ました。

 やはり少年時代の夏休み、冬休み、春休みから365日を意識するようになったと思います。休みを楽しみに学校に行っていたと思います。

 少し大げさに言わせていただければ、休みという自由を得るために学校があったのではないでしょうか。

 学校という苦痛から解放されるには365日をしっかり覚えることが何よりの勉強だった思います。

 そうそう主人公の名前を決めておきましょう。巴 清です。ダサイ名前ですが、巴は著者の旧姓です。清は「男はつらいよ」の渥美清から借用いたしました。

 別に著者の「自分史」を書こうとは思っていません。ただ最近「町の横丁」にとても興味を持っています。

 巴清が18才まで育ちました横浜・生麦には「横丁」が今でもあります。最近はビルが建ち、区画整理が進み、横丁も少なくなっています。


 子どもの頃、布団の中でうとうとしていますと、夏でも冬でもこんな声が横丁から聞こえてきました。

「納豆! 納豆! 納豆ー」

 納豆売りの子どもの声です。実は納豆売りの子どもの姿を一度も見かけたことがないのです。
「納豆ちょうだい。兄ちゃんは偉いね」と母親との会話の声が聞こえてきます。

 清は布団の中でうとうとしながら、納豆売りの子と顔を合わせるのがなんとなく恐ろしく感じました。

 清には、納豆売りは恥ずかしくてできません。それに、あんな大きな声も出せません。とても勇気のある子だと思いました。

「清! 起きなさい! 清と同じぐらいの子が朝から働いているのよ!」。

(つづく)


(2007年9月1日)


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