思うがまま…

臼井淳一
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(1)カールマルクス「資本論」ちょっとだけよ

 この本を買う動機は表題の「資本論」に興味を惹かれたからです。今から40年ぐらい前だと思います。これからは資本主義社会がますます発展すると思っていました。カールマルクス「資本論」はその「導きの書」だと信じていました。


資本論

 この本を読むことにより「資本家・社長」なれるのではないかと思いました。中身も読まずに衝動的に買ってしまいました。

「資本家・社長」といいましても「フーテンの寅」に出てきます印刷屋「タコ社長」ではありません。話題になりました「船場吉兆」の女将・社長でもありません。

 日本はもとより海外に車や鉄鋼をバリバリ輸出している大手の「資本家・社長」に「資本論」を読めばなれるのではないかと夢みていました。

 その頃は眼がよかったので、資本論の小さな活字も何の「抵抗」もなく読むことができました。

 読んで行くうちに難解な文章に睡魔が襲ってくるのです。眠るのには最高の本だと思いました。それにしても資本論なのに「資本家・社長」なれるとはどこにも書かれていないのにはガックリきてしました。

  当時10日分の昼飯代に当たる3千円もした本なので我慢して読み続けました。そのうちに思わぬ勘違いをしていることが分りました。

 それは「資本家・社長」なれるのではなく、資本主義社会がいかにダメな体制なのかを研究して書かれている本だということを「うっすら」と気がつきました。

「うっすら」と気がついたところで、わたしは資本主義社会が「永久」に続くものだと信じていましたので「資本論」を読むのを止めました。

 それより池波正太郎、藤沢周平の本がずっとためになり面白いことに気づきました。と、同時に「資本家・社長」になる不純な動機も簡単に諦めました。


「資本論」をちょっとだけ読んで40数年が経ちました。永久に続くと思っていました資本主義社会体制は、わたしの「動物的感」ですが、永久に続くどころか、もしかして資本主義社会体制は、この地球を滅ぼすのではないかと最近思うようになってきました。

 そんな折、物置を片付けておりましたら「資本論」を見つけました。うーん、少し読んで見るか、どうせ暇なのだからと思い読み始めました。


資本論



資本論

 やはり難解な本です一日2ページがやっとです。残された人生を「資本論」を読むことだけに没頭することはできません。気が向いたときに「会長」のページに不定期で「感想」を書くことを思いつきました。

 さてどこまで資本論の「感想・解説」を書くことができるのか分かりませんが、わたしの「動物的勘」だけを頼りに書いてみましょう。

 毎月2回書くのは辛いのです。会長のページで前回「不定期更新宣言」してよかったです。

 『宣言』で想い出ました。
『今日までのあらゆる社会の歴史は階級闘争の歴史である』という有名な文句で始まる『共産党宣言』という本です。これもカールマルクスという人が係わっています。

 難解な本は「ちょっと」だけしか読まないのがわたしの得意技です。


(2008年8月1日)



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