|
九州・柳川といえば「川くだり」「うなぎ」「北原白秋」です。今回の旅ではこの三点セットを楽しんできました。 その前に旅のメンバーを紹介しておきます。佐世保在住の北さん。八王子在住のフーさんと庄ちゃん、ともに元同じ会社の同僚です。 今回も佐世保在住のKさんにお世話になり、車で佐賀・福岡・大分と3泊4日の旅です。 2年前の「新幹線窓ぎわ2枚」で失敗しましたので、今回は慎重に「3枚ですが…窓ぎわでなくていいです」。 駅員いわく「三列の席でいいですね」。ここで初めて新幹線に三列の座席があることに気がつきました。と同時に5名の場合一人は遠くの席に飛ばされてしまうのかなぁ。と疑問が湧いてきました。 わたしも含めて3名は電車の旅に慣れておりません。とくに庄ちゃんは一人では都内しか行かれないのです。すべて旅は「おんぶに抱っこ」なのです。「九州まで電車で行くとは考えられない普通は飛行機だ」と言いながら羽田はもとより成田までも一人で行ったことがない「東京の田舎者」なのです。 博多から佐世保行きに乗り換えの時間は7分です。7分あれば「楽勝」と思われましたが、何番ホームか駅員が教えてくれません。発車ベルが鳴り続ける中を乗り込みました。が、なんと長崎行きでした。次の駅で後方の車両に乗り移り落ち着きを取り戻しました。 佐世保から私鉄に乗り換える時間は3分しかありません。このメンバーでは100パーセント無理な芸当なので、あきらめて北さんに車で佐世保まで迎えに来ていただき自宅に向かいました。 この日は北さん宅で、お兄さん、お姉さんが支度をしてくださいました新鮮な山の幸・海の幸で大宴会となりました。皆様とは2年ぶりの再会ですが楽しいひと時を過ごさせていただき有難うございました。 お腹がふくれたところで「川くだり」です。2月にしては暖かく川面に吹く風も心地よく、船頭さんの案内で1時間15分の「こたつ船」でのお堀めぐりを楽しみました。 この船頭さん「柳川弁?」で話すのでよく聞き取れません。聞いていないと「話を聞いておらんバイ」と、今度は唄を歌い出すのです。なんと北原白秋の ♪からたちの花が咲いたよ 白い白い花が咲いたよ♪ とドスの効いただみ声で歌うのです。 聞いている方はたまったものではありません。まるで浪花節の朗読のようです。北原白秋の詩を3曲も聞かされてしまいました。 救われたのは「城ヶ島の雨」を歌わなかったことです。ドスの効いただみ声で♪雨がふるふる 城ヶ島の磯に♪ とやられたのでは船から飛び降りたくなります。 まともに聞けたのは「柳川音頭」だけでした。それにしましても説明が「この橋は〇〇橋・市役所・病院・何々高校・公園がおしゃれしているバイ」等々。「だからどうしたの」と質問したくなる説明ばかりしていました。もう少し柳川の歴史とか水郷の歴史を勉強して欲しかったバイ。 柳川の船頭さんに詩を贈ります。 1時間15分の「川くだり」は船頭さんが静かにしていれば、四人で楽しい会話ができたのではないでしょうか。皮肉なことにこの後の九州の旅の話題は♪からたちの花が〜で結局大いに盛り上がってしまいました。 「川くだり」の後に「柳川市立歴史民族資料館・白秋記念館」に行きました。船頭さんのだみ声で歌った白秋の詩が耳にこびりつき、柳川の歴史と白秋文学に浸ることができませんでした。 柳川では女房がサークルで夢中になっている「つるし雛」を見つけました。この辺では「さげもん」というそうです。記念に写真を撮ってきました。
九州には知人・友人が多くいます。今回も大分県・別府温泉を訪れた際に、昨年まで働いていました元同僚のハーさんと再会しました。悠々自適の生活とまでは行きませんが、自然を相手に生活ができるのは羨ましいです。 それでは柳川の船頭を偲んで「からたちの花」などを聞いてください。あぁ「偲ぶ」ではなく「想いだして」です。 からたちの花 「待ちぼうけ」 城ヶ島の雨 ちゃっきり節 柳川音頭 これはありませんでした。 |
(2009年3月1日) |