思うがまま…II

臼井淳一
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(22)刺激を求めて、刺激に疲れて

 知人の娘さんが、シュート・ボクシングという格闘技をやっています。昨年観戦に行く約束をしたのですが、娘さんが練習中に怪我をしてしまい機会を失いました。

 今回はじめてシュート・ボクシングを見ました。なんと午後5時半から9時半までも見てしまいました。試合は3ラウンドで1ラウンド3分間です。8試合も見てしまうとさすがに疲れます。

 また電車で後楽園ホールまでの道程の刺激が強すぎました。まずホーム電車を待つのが怖いのです。いつ後ろから押されるかと思うとホームの最前列には立てません。


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 それに人混みの中での歩行者とのリズムが合わないのです。よくもまぁこんなピタリとくっついて歩けるものかと感心してしまいました。

 環境というものは人を変えてしまいます。9年前までは人を押しのけて、すいすい歩き、ドアの閉まる寸前の電車に飛び乗る生活をしていたのです。それが普通だったのです。今思うと恐怖を感じます。

 9年間も電車に乗っていなかった訳ではないです。平均しますと3カ月に一度ぐらいしか乗っていません。すべて車で用事は済ませてしまいます。また、人込みの中にはほとんど行きません。
「電車感」と「人ごみ感」が狂ってしまいました。

 話をシュート・ボクシングに戻します。もともとボクシングは好きでした。20代の独身の頃、グローブと重いサンドバック、パンチングボールなどを購入して、庭に吊るして毎日ように叩いていました。
後楽園ホールに何度か足も運びました。ボクシングジムに入門しようかと思ったことがありました。

 特にボクシングの魅力は紙一重でパンチをかわし攻撃することです。「攻撃は最大の防御なり」大好きな言葉です。

 シュート・ボクシングは寝技以外なんでもありですが、やはりパンチが主な攻撃になります。2試合目にノックアウトがありましたが、攻勢側あっという間にラッキーパンチが当たり倒されました。ボクシングの醍醐味です。


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 それにもう一つ驚いたことは女性の観客が多いことです。それも美人ばかりです。試合を見ないでそちらを見ていても眼の保養になります。昔は格闘技の観戦には女性はちらほらしかいませんでした。

 残念ながら知人の娘さんは延長戦で負けてしまいました。シュート・ボクシングはなんでもありですが、試合が終わると両者は必ずマットの下から「注意」みたいなことを受けていました。それだけ危険な格闘技なのでしょう。
 3ランドですが「ガチンコ勝負」はわくわくする魅力があります。

 それにしましても年寄りには刺激が強すぎました。「本日のメイーエベント」の試合を残して会場を後にしました。

 次回は4月の予定だそうです。刺激を求めて行きたい気分と、刺激に疲れて行きたくないのが五分五分というところです。

 眼の保養になるので行くしかないかも…?


(2012年2月15日)



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