思うがまま…II

臼井淳一
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(27)原監督への手紙

 原監督、あなたはオギャーと生まれた時から、多少の紆余曲折があったにせよ、今日の巨人軍の監督を約束されるような「エリート教育」をお父様から受けて来たことと思います。

 問題は紆余曲折の内容なのです。誰しも若気の至りで火傷は負うと思います。プロ野球選手も人間であり「男」です。過去にも大火傷を負った名選手が多くいます。また運よく火傷を隠し通している方もいると思います。

 あなたの場合は「バレて」しまいました。運が悪いのです。さてここからが本題です。だからと申してあなたは責任の一部を人のせいにしています。1億円を渡した事実をあなたは認めたのです。責任はすべてあなたにあるのです。「紆余曲折的」にねじ曲げて解決してはいけません。

 ご存知のようにプロ野球はこどもたちを含め「夢を売るスポーツ」です。何億円も年俸を頂くのは当たり前だと思います。それだけのものをわたし達「夢破れた者」に見せてくれます。



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 今回の「問題」は、あなたは過去のことだと思っていますね。500円で解決しようが、5000円で解決しようが、解決の方法を間違えれば世間は許してはくれません。

「1億円で解決」はあなたにとってはふさわしいと思います。やはり天下の読売巨人軍です。だが拍手をする人はどのくらいいるでしょうか。

 話はコロッと変わりますが、野田首相はあれだけ国民が反対している原発を再稼動させました。公約で消費税を上げないと言いながら上げています。政治家としては永久追放に値すると思います。

 ただ、あなた達と違うところは「ウソをつくのが商売」です。決して国民に「夢を与えない」政治家としてまかり通れるのです。淡い期待をもったわたし達を裏切りました。

 話しを元にもどします。昨年は大相撲で八百長の疑いも含めまして、何人かの力士が永久追放されました。やはり反社会的な行為を行ったからです。

 あなたの場合は「過去のこと」「普通の人に1億円を渡した」「現在は清廉潔白」だから許されていいのでしょうか。

 わたしは監督としてあなたを評価しています。その最大の理由は、フロントの方針に従わず、自前の若手を育て上げていることです。それに常勝巨人軍の重い看板の期待に応えています。中々できることではありません。

 それだけに今回のスキャンダルは残念に思います。憶測で書いたり、言ったりしてはいけませんが、1億円を要求された時点でなぜ「公」にしなかったのでしょうか。普通の常識ならば覚悟を決めて「出る所」に出るしかないのです。

 それができない理由があったのでしょうか。もし在るとすれば今からでも遅くはありません。すべて「告白」すべきです。

 わたしは、原監督は今シーズンで清く巨人軍を去る覚悟だと思います。そうでなければマスコミの人たちの前でニコニコ笑ったりは出来ないと思います。それともコミッショナーが巨人軍監督を永久追放はしない。だからシーズン終了後に退団ということで一件落着と思っているとのではないでしょうか。

 コミッショナーも馬鹿にされていることに気がつかないのでしょうか。それとも読売の渡辺恒雄が怖いのでしょうか。いずれにしてもコミッショナーとして体を成していません。

 巨人軍ファンには申し訳ありませんが、これが球界の実態です。「巨人軍は永久に不滅です」は死語になってしまいました。その代わりに「巨人軍は永久にフケツです」という垂れ幕が他球場で見られるかも知れません。
 そんな垂れ幕はこどもたちに見せたくありません。

 腹監督、間違えました。原監督、シーズン終了後ではなく、すぐに巨人軍を退団すべきです。おもうがままに書かせていただきました。


(2012年7月1日)



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