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「あれ、お客さん。髪の毛が増えましたねー」と理髪店のご主人から言われました。
そうなのです。そうなのです。会社に行かなくなってから理髪店に行く回数が増えてきたのです。 わたしは、40歳後半からだんだんと髪の毛が薄くなってきました。そのころ会社で髪の毛の話題になりますと同僚からは「薄いさん、薄いさん」と言われ続けてきました。 50歳後半には完全に「禿げる」と覚悟しました。特に後頭部の髪の毛が薄くなりまして、手で触ると「ツルツル」とするのです。この感触はとても寂しく、むなしく、侘しく、悲しく、はかなく? もう人生終わりという感じでございました。 それがなんと定年が近づくにつれて「ツルツル」が「ザラザラ」になってきました。うーん。これはもしかしたら「カッパ頭」にならなくて済むかもしれないと「淡い期待」と「夢と希望」を髪様に祈りました。 そして、定年後1年2カ月で見事に「復髪」いたしました。やはり「髪様」はいたのだとつくづく感じました。 どうぞこれを読まれている「髪の毛」でお悩みの方は「希望・期待」を持ってください。しかし現時点で「頭が光輝いている方」「一本も髪の毛のない方」はもう「復髪」ダメだと思ってあきらめてください。 もう一つ面白い現象が現れました。わたしは現役のころ朝6時に起きますと、6時13分ピッタリには必ず「ウンチ」が出ました。 それが会社に行かなくなりますと、8時だったり。11時だったり。時には夜だったりと不規則になりました。この現象をうーん。うーん、と唸りながら考えました。 家の1才2カ月になる孫の「ウンチ」が不規則なのです。それに犬の「ハッピー」も散歩に連れて行くたびに「ウンチ」をするのです。 そうなのです。わたしは「赤ん坊」や「犬や猫」に戻ってしまったのです。 もともと小学校に行きだしたころから、あの学校の暗く、汚い便所が嫌でいやで、自宅で朝早く「用を済ませた」のが「癖」になり、それが延々と「定年」まで続いたのではないでしょうか。 本来「動物」は規則正しく食べたり、出したりするものではないのです。人間だけが「社会の荒波」にもまれていく内に、自然に規則正しく食べたり、出したりするようになったのではないでしょうか。 現にわたしが「会社」という「社会の荒波」から脱出することに成功しますと、いわゆる精神科医が言う「ストレス」という変なものがなくなり、「誕生したまま人間」になってまいりました。 「誕生したまま人間」になるのには、まず好きな時に、好きなことをやることが最大の条件です。幸いわたしは「好きなこと」がありあまるほどあります。それも面倒になりますと無責任に「斬って捨てる」ことのできる「芸当」をも持っています。 現在、わたしに関わっています不幸な人々は「ストレス」がどんどん溜まっていくと思われます。 ストレスにもいろいろありまして、「悪玉ストレス」と「善玉ストレス」があります。わたしから授かるストレスはもちろん「善玉ストレス」です。ご心配はご無用です。 「悪玉・善玉ストレスってなんなの?」……精神科医に聞いてください。 |
(2004年3月15日) |
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