臼井 淳一

戻る

(3)なんとかしょうぜ。若いの!


 電車か終着駅に着きますと下りる側のドア−がまず開きます。そしてその次に乗る側のドア−が開きます。
 問題が起こったのはここからです。乗る側のドア−から降りる人と「ぶつかって」しまいました。降りる人は若い人で、乗る人は年輩の人でした。両者はそれぞれ自分の意見を譲りません。胸ぐらをつかみ合い「喧嘩」がはじまりました。
 そこで私が「まぁ。まぁ」と分け入りました。
 二人とも私の顔を見て、はじめは「よけいなお世話だ」という顔をしていましたが、結局は駅長室で話し合うことで一見落着しました。
 その後の経過はわかりませんが、「暴力沙汰」は避けられたと思います。
 
 1カ月ほど前、神奈川・藤沢駅の地下通路で、学生と老人がもみ合っていました。原因は地下から地上に抜ける道が2本あり、下り、上りが別々に分かれています。そこに学生がルールを守らず自転車で上ってきました。老人の自転車とぶつかり、老人が文句を言うと学生は、老人を足でケトッバシ去っていきました。あっという間の出来事でしたので、私は学生を叱りつけることが出来ませんでした。
 私が若かった「時代」にはこんな光景は見たことがありません。

 ちょっとしたことで「喧嘩」になること、最近は結構あります。皆さん「気が荒だって」いるのではないでしょうか。これも、最近の不況・リストラ、生活不安定と関係があると思われます。

 学生もバイト、バイトで疲れ、就職も思うようにいかず、青春の先を読みきった。しらけた若者になっているような気がしてなりません。これも「政治の貧困」からかと一言では片付けられません。

 社会のルールを守るにはどうしたらいいのか。いくつくところは、「政治・経済・文化」の退廃か。「なんとかしょうぜ。若いの!」。

2001年11月19日




戻る