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[23]3才のハイジャック

 トコトコと2階へ上がって来る小さな足音。3才になる孫娘の襲来です。パソコンをしているわたしの後ろから。
「おじいちゃん」。
 と言ってわたしをジーと見つめます。

「パソコンやりたいの」
「うん」
 とコックリします。

「じいちゃん、お仕事しているから少し待っていてね」
「うん。かずちゃん、まつよ」

 こう言われますとパソコンを早く譲る以外ありません。「ディズニー・チャンネル」を設定してパソコンの席を譲ります。

http://www.disneychannel.jp/program/playhouse/bop/games/wrdmtch/index.html

http://www.ntv.co.jp/anpanman/

 ニッコリ笑い。あっという間にイスの高さ設定して、小さな手でマウスをにぎり、右クリック、左クリックをしながら、自分の好きなチャンネルを動かします。キーボートを絶対に触らないことは守ってくれます。


 パソコンを動かしているあいだは何を聞いても応えてくれません。そのうち自分で「ぬりえ」を設定して。
「おじいちゃん。ぬりえ印刷して。カラーはだめよ」

 パソコン机の上でぬりえがはじまりました。なんと、なんと、色エンピツとマウスを交互に使い分けています。けっしてパソコン机から降りようとはしません。

 こういう状態になりますと、約2時間はパソコンを奪われます。ラジオを聴きながら横になる以外やることはありません。

 全く字がよめないのに、戻る、進む、お気に入りクリックを的確に操作しています。
 わたしが時々さわりますと。
「そこちはがうよ。すすむのよ」

 どっちが教えてやったのか分からなくなります。字が読めるようになったら完全にわたしのパソコンの先生になるでしょう。

 野球審判員の方々が苦労してパソコンを覚えていますが、わたしも含めまして初めは皆さん中々パソコンに手を出してくれませんでした。

 3才の字が読めない孫娘がパソコンをいじるのです。脳がカチカチになりました審判員の方もきっとできると思います。

 わたしもそうだったのですが、初めは好きなことから「取り付く」といいと思います。いろいろな「壁」にぶつかると思いますが、そこは年の功で利用できる人は誰でも利用することです。

「おじいちゃん。固まっちゃったよ。どうすればいいの」

「電源を切ったらいいよ」
 そんなことは言いません。それで随分わたしも痛い目にあっていますから、正常に戻してあげます。

「一奈、もうパソコンあきたろー。じいちゃんに代わって」

「もうすこし。おじいちゃんがまんしてね」

 将来のわたしの「パソコン大先生」になるのは確実です。わたしに「ボケ」がはじまった頃には、この孫娘はきっと役に立ってくれるでしょう。

 今は、がまん、がまんの3才のハイジャックです。

 そうそう。わたしも脳が柔軟にうちに書きたいことを忘れないうちに書いておきましょう。
 7月のグェーッたまんない!は「方向指示器(ウインカー)」「情報カタルと大腸カタル」の表題だけ設定しておきます。わたしの脳から削除されないうちに。


(2006年6月15日)


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