作 臼井 淳一


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 (10)「シティーボーイ」でした

 今、靴と背広とネクタイに愛(いと)おしさを感じております。あと何十日でお別れでございます。そう思いますと、今日の靴は何色を履くか(実は黒と茶色しかありません)。ネクタイはどれを締めるか。背広は思いきって夏の白いのにしょうか。と考えていざ出勤時間になりますと。これまた昨日と全く同じものを着用しております。
 
 わたしは、基本的には背広もネクタイも革靴も大嫌いでございます。わたしの育った横浜・生麦町では、子供のころ大人たちは、電車に乗るにも夏は、ステテコに腹巻とぞうり。まぁ。簡単にいいますと「とらさんスタイル」でございます。

 定年後はこの「とらさんスタイル」で通そうと思っております。ただひとつだけ問題があります。「あのカバン」です。わたしには必要ありません。うーん。どうしようか。やはり赤エンピツと競馬新聞ですか。競馬のない日はどうしょうか。えぇーぃ。面倒だ「野球審判マスク」でももって歩きますか。

 けれど家族から「お父さん。そのスタイルだけはやめて」といわれそうです。というわけでありまして、結論はあの有名なお年寄りの町、巣鴨駅にいくことにいたしました。ここでならわたしの気に入ったものがあるかも知れません。
 
 それともアメリカの「ロンドン洋服屋」でもいきますか。いやいや中国にいけばなにか「ピッタリ」したものがあるかも知れない。

 現在の最大の悩みは「定年後のスタイル」をどうしょうかということです。
 そんなことを考えて結局のところ、定年後も面倒だから背広とネクタイ。それに革靴ということになるのでしょうか。
 
 あぁ。ひとつ大切なことを忘れていました。「帽子」です。今年の夏はあまりにも暑かったむので「帽子」を買いました。デパートで6500円もいたしました。帽子は野球帽子、審判帽子しかかぶったことがありません。帽子がこんなにわたしに「似合う」とは思ってもいませんでした。
 
 そこで帽子を思いきってイギリスの「ロンドン帽子店」に買いにいくことに決定いたしました。

 定年後は、巣鴨〜アメリカ〜中国〜イギリスとぐるっと回ってまいります。

 やはりわたしは「シティーボーイ」でした。

(2002年10月1日)



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