作 臼井 淳一


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 (14)わが家にあかちゃん誕生

 怖れていたことが起こりました。それは定年に伴ういろいろな公的機間との関わりでございます。会社から説明をいろいろと受けましたが、はっきりいってわたしには出来ないのではないかと「不安」がいっぱいです。
 
 ということで今回は「不安」を書こうかと思っていましたが、ビッグニュースが飛び込んできました。息子の嫁さんに赤ちゃんが生まれたのです。それも「女の子」です。

 2002年11月29日は「青空」です。わたしの二人の子どもが生まれた日も青空でした。青空を見上げておもっいきり空気を吸いました。そして、しっかりと青空をまぶたに焼き付けました。
 今日の青空もまぶたに焼き付けました。そして、1時間も早く逢いたくて、逢いたくて。仕事が手につきませんでした。あぁ。定年退職を前にしてこんなことを会社で書いていていいのだろうか。と一瞬「不安」が横切りました。

 そして、5時のチャイムがなりました。わたしは、お前に逢いに行けるのだ。(ここで自宅に送信する)。




 ガラス越しにあかちゃんとご対面です。「サル」みたいな顔をしているかと思っていましたが、これが違うのです。それなりに整っているのです。泣いたり。あくびをしたり。ほほえんだり。なみだをながしたり。めをぱっちりあいたり。いつまでも見ていてもあきないのです。

 20数年ぶりにわが家にあかちゃん誕生です。「こどものいない家は活気がない」といいますが、やっとわが家にも活気が訪れました。
 わたしの子どものころは、子どもの多い家は貧しかったです。けれども「活気」がありました。

 貧しい暮らしでも「活気」がある家が日本中にうーんと増えることが、わたしは嬉しいです。貧しさに戻ることなぁんか、あかちゃんの顔を見ていましたら、なぁーんとも思わなくなりました。
 あかちゃんに「元気と勇気」をいただきました。
 名前は臼井一奈(かずな)です。よろしく。

(2002年11月29日・記)



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