作 臼井 淳一


「サタデーリーグ」トップページへ
前ページへ


 (16)初夢におわる

 新年明けましておめでとうございます。
 わたしは1月6日をもちまして定年退職いたします。今日は1月1日ですからあと5日間で正式退職です。

 寒い。寒い。7日からはお蒲団から朝早く出てこなくともいいのです。けれども6日は出勤しなければいけないのです。正式に「退職辞令」をいただくためです。そして7日以降この「辞令」をもってハローワーク。社会保険事務所。市役所・国民健康保険課とかけまわるのであります。
 
 上記・公的機関の対応で一番に難解なのは「ハローワーク」です。ここでは断固として労働意欲を示すことです。労働意欲に「 」をなぜ付けないかといいますと、もしも、ハローワークの所長がこの作文をみて「お前は労働意欲がない。そんな奴に失業保険をやれるか」といわれるからです。

「はい。所長様。わたしは労働意欲があります。どんな仕事でもいいです。働かせてください。おねがいします」と。大声でいいます。

 さらに所長がこんなことをいうでしょう。
「お前は、あぁ定年八カ月前の(2)(7)(10)で遊び行くことばかり書いているではないか。労働意欲などは絶対ない!。国はそんなに甘くないぞ!」。

「所長様。それは違います!ただの作文でございます。本当のことは一つだけです。たまに旅に出て、そこで、旅館の女将と恋をしたい!これだけが真実でございます」。と。また、大声でいいます。

 そのやり取りをじっーと見ていた。歳のころは30〜40ぐらいのきもの姿がよくにあう女性から、こんな声がかかるでしょう。
「あーらぁ。サタデーリーグの臼井さんではありませんかぁー。うちの店員になってくれないぁー。おそばの出前おねがいー@」。
 かくしてわたしは、いそいそとおそばやさんの「出前店員」になるのであります。

 「お父さん!何時まで寝ているの!早くゴミだしてきてください!」。

 あぁ。お蒲団の中はあたたかかった。です。

(2003年1月1日)



「サタデーリーグ」トップページへ
前ページへ