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 ■6…年寄り
   たかが金儲けの老人じゃないか


野球はアメリカの若者たちのゲームであり、金儲けは年をとったアメリカ人の最高のゲームである。
(ウィリアム・タフト大統領)

 金儲けは年をとった日本人にとっても最高のゲームである。
 ただし、日本で最も発行部数の多い新聞社を牛耳り、横綱の品格に難癖をつけ、世界の中心で愛を、いや巨人軍の不滅を叫ぶくらい羞恥心を失った自己中心的な年寄りでなければならない。
古田敦也プロ野球選手会会長
 古田プロ野球選手会会長が会いたいといえば「無礼なことをいうな。分をわきまえなきゃいかんよ。たかが選手が」と言える封建領主の精神構造を持っていなければならない。
 だが、悪徳領主はいずれ名もなき領民たちの団結によって追放される運命、というのが、年寄りの好きなドラマの筋書きでもある。
 「これからはパ・リーグです」とオールスター表彰台の新庄選手は、球団削減と一リーグ構想に抵抗して叫んだ。
 ファンも呼応する。プロ野球チームのインターネットに「今度の選挙で痛感したことは、なかなか自分の一票では世の中が変らないことです。しかし、野球界は変えられるかも知れない。みんなで読売新聞の不買運動を起こすようメル友に訴えています」の書き込みがある。署名運動にも積極的な支持がある。
 識者も熱く発言する。
 「選手だけでなくファンもストライキを。選手はオーナーのくびきから離れ自主リーグを作れ」(作家・玉木正之氏)
 「古田会長が、平成の大石内蔵助になれるかどうか」(スポーツジャーナリスト・二宮清純氏)

主の教えの次にアメリカ国民に強い衝撃を与えたもの、それが野球だ。
(ハーバート・フーバー大統領)

 一九三一年、アスレチックス対カージナルスのワールドシリーズを観戦するため球場に来たフーバーは、ファンから「we wont beer」と禁酒法への抗議シュプレヒコールとブーイングを浴びて退散せざるをえなかったが、野球の持つ文化・政治性を十二分に知っていた。いま日本でも、野球が国民に衝撃を与える目覚まし時計となりつつあるのかも知れない。
 日本の民主主義の成熟に野球が果たした役割は大きかったと、後世の歴史家は指摘するかも知れない。

(「損保のなかま」2004年8月1日付より)


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